ぶらり旅日記
とと愛ランド・にいみ
 暦も三月となり、中国山地最高峰の大山には、まだまだ雪は有るものの、平野部では連日、気温は10度を越えて、菜の花も咲き始め、私の心は春爛漫です。 車の窓を開けて春の気配を感じながら私は南へ向かいます。 四国旅の途中、岡山の新見市を抜けると見えてくる「とと愛ランド」「チョウザメ養殖場」の看板・・・
 ここ1年、ずっと気にしながらも素通りしていたのですが、意を決してドライブに出かけました。

 前もって、養殖場の場長さんにアポイントを取っていたので、場長さんは快く迎えて頂けました。 この、「とと愛ランドにいみ」は岡山県の新見市にある新見漁業協同組合で経営している養殖場で、メインはマスやアマゴ(ヤマメ)の養殖なのですが、2年前からチョウザメの養殖を始められて、釣堀やバーベキュー施設まで、養殖場と合体させてしまったアウトドア施設なのでした。

 ようやく謎が解けた私は、いろいろと場長さんからチョウザメの飼育方法とかお聞きしたのですが、この施設では7月の頭くらいにチョウザメの稚魚を格安で分譲頂けるとのことです。 最近は外国からの輸入の規制が厳しくなり、需要に対しては国内繁殖に頼らざるを得ない状況にある中、キャビア採取のノウハウとかも企業秘密で明らかにされておらず、この養殖場においても、これから、まだまだ試行錯誤しなくてはならないそうです。 オスとメスは経験の有る人が顕微鏡で確認しないとダメで、鑑定料も1匹○○○円と高い上、鑑定士の旅費や宿泊費等の負担も必要で、結構費用も掛かる上、繁殖可能となるのが7年以後と言うもので、このあたりもアジアと重なってしまう私でした。

 現在は、まだまだ繁殖させるほどの年齢の個体がいない為、肉を食用として販売・出荷されているとのことで、肉の味は薄切りにしてフグ刺しと同じような味で、握りやしゃぶしゃぶも美味しいそうです。背鰭と尾鰭は正真正銘のフカヒレのスープとなりますし、ほかのヒレはヒレ酒に、頭と内臓は煮物やスープに、そして背骨は軟骨ですから唐揚げに、最後に皮も湯引きして食べられるという、捨てるところの無い魚だそうで、そんな話を熱く語る場長さんは、やはり魚が好きなんだな? と思いました。

 この施設では、マスやアマゴの釣堀もあり、釣った魚は、その場でバーぺキュー出来ますし、施設の直ぐ横が川なので、区画を区切ったエリア内ではフライフィッシィングやルアー釣りも楽しめて、ご家族で遊びに行かれても楽しいと思いますよ。

 チョウザメについて、お忙しいのに、丁寧に教えてくださった場長さん、有難うございました。

2002,3,2

この付近は鮎釣りやアマゴ、マスも多数放流されていてフィッシャーにも人気が高いスポットです。 詳しくは新見漁業協同組合
施設全景/国道181号線を少し外れた川沿い、いきなりこの施設は現れる。

新見市唐松
電話0867−76−1936 詳しくはこちらです。
バーベキュー施設と釣堀
女性や子どもにも人気とのことで、夏場の休日は結構混んでいるそうです。
釣堀の料金は竿1本に尽き2000円で、魚10匹分と竿・餌は無料貸し出しです。

季節によっては予約制ですが、1組1000円で、ヤナ場に入場出来、つかみ取りも出来ます。(魚は1匹150円〜200円と別途)

ちなみに、施設見学だけなら300円です。
左上がファーム全景で、右上がチョウザメのプール。全部で3面をチョウザメに利用。120m3の鮎のプールを流用していて、左画像のように水は回転して、緑の←部分にゴミが集まるようになっているが、実際のところ、チョウザメは流れがない方が餌も食べやすいし、良いようです。 川の水と地下水をダイレクト注水し、1wayにて排水する仕組みで、通水量は1〜1.5時間に1回、全水量が入れ替わるというもの。 水深は約70センチ。
自動餌やり器。熱帯魚のフードタイマーと、ほぼ同じ原理。 チョウザメの餌はマス用のペレットフードで、1日3回投餌している。 嗜好が動物性なので、鯉の餌とかでは成長しにくい。又、同じように餌を与えていても水温により、成長活性が異なり、夏場の最適温では与えた餌が成長(増肉)に転換する効率は最低時の2倍となるそうです。 1way方式の場合、チョウザメの嫌う亜硝酸等の心配が要らない代わりに水温により成長度合いが左右されてしまう。
サイズ別に3面のプールで飼育。 この面は生後1年のグループで、13センチの個体が1年で40〜50センチとなる。 画像の左下の黄色い部分は餌が沈んでいる。 すなみに、7月頭に分けて頂ける稚魚は1匹1500円、40センチだと4000円。50センチだと5000円と格安です。 但し、価格は市場相場により変動する為、確認が必要。
この面は40〜70センチクラス。2年目の個体群。 チョウザメは淡水でも長期飼育は可能なようです。 画像で白い個体や黒い個体が居ますが、病気ではなく、稚魚のときから、白・黒・灰・茶色と個体により色が異なるそうです。 ちなみに、ここのチョウザメはオオチョウザメとコチョウザメのクロスで、ベステルと言う品種だそうです。 最大7メートルになるそうですが、寿命も100年以上と、スケールでかいですわ。
こちらは70〜90センチ。 生育可能水温は3〜33度、最適水温は20〜28度です。 庭の池で飼ってみたいな。 アジアとの混泳はどうでしょう?(笑) チョウザメも神経質で、水槽を移動したり掃除したりすると、しばらく餌を食べなくなったりするそうです。 また、普段は大人しいが、驚くとジャンプしまくりだそうで、このあたりもアジアに似てますね?
親切な場長さんが、「撮影し難いでしょう」と出荷前の個体を水揚げしてくれました。 これは50センチ個体(約1kg)。 味の向上を測る為、数日間餌抜きされるそうです。背中や側線、腹にアジのゼイゴのような突起のある鱗があり、暴れるとトゲが立つので、選別時に手が切れるくらいだそうです。 わざわざ、有難うございました。

チョウザメは亜硝酸やアンモニアに弱く、低pHにも弱い。 pHが低くなると体表が荒れて粘液が出て、餌も食べなくなり、やがて死に至る。 適正pHは7.0前後〜7.5と言った所か? :結構、この施設にも観賞用に飼育したいと、問い合わせが多いそうです。