ハードなお話し
きらり庵の崩壊・序章
まず最初に。
今回は、3部作で纏めています。
本来であれば、私の心理的な内容を纏めていますので、ソフトなお話でご紹介させて頂いても良いのですが、飼育設備に関する記述も多く、大型魚飼育を継続していくにあたり、多くの方のご参考にして頂きたく、ハード面での文章と思い、こちらに纏めました。
この文章は2005,8,15のお盆休みに、いつかサイトで公表することがあるだろうと纏めた文章です。
モンスターフィッシュの原稿とも記述が重なっていたため、モンスター以後じゃないと発表できないと考えていました。
原文のまま掲載します。(年をまたいでますので、判りにくくなるため年度の補足を入れてます)

=======ここから原文ママ
えーと。
突然ですが、きらり庵の魚たちを半分に減らしました^^;

今年(2005年)の2月頃からバタバタと、トラブルがありましたので、その当たりからご説明します。

●知人がオーストラリアにワーキングホリデーで1年間不在となるため、高背金龍を預かりましたが、1800*900*900の金龍メインの水槽内で飼育していたところ導入後、1ヵ月後に死んでしまいました。
持って来る途中で袋が破れて、半分フラフラで来たのですが、それ以来、水槽導入後、殆ど餌を食べられず死んで行きました。
体調もすぐれていなかったのでしょう。また単独飼育されていましたので、そのストレスも大きかったようです。
私自身、安易に人の魚を預かるものではないと反省しています。
預かる際に、『死んでも責任取れないよ〜』と話はするのですが、私自身も先方も本当に死ぬことなんか微塵も考えてないですからね・・・・・。
その人が帰ってくるまでの来年の2月までは反省の意をこめて頭を丸めています^^;

●Hスーさんに譲っていただいた淡水エイ・モトロが死亡しました。これで通算4匹目になります。
最初の2匹は別の理由ですが、あとの2匹は全く同じ死に方です。
まず1200*600*450Hの水槽に体盤10-15cm程度の幼魚を導入しました。
そして、Hスーさん所と水質の差があってはならないということで、この水槽にはサンゴと麦飯石をネットに入れて水槽内に吊るしていました。
やがて成長につれて、1200水槽では飼育が困難な体盤30cmあたりで1800*900*600へ移動しました。
1回目の個体は導入して暫くは調子よく餌を食べていましたが、ある日突然食いが落ちてきて、そのまま復調せずに死亡。
このときの原因は60cmオーバーの紅龍と同居していましたので、その紅龍がいつもエイの上を旋回していましたので、混泳のストレスかと原因を自分なりに判断していました。
2回目の時は、同様に1200水槽で成長させておき、再び同じ1800へ移動させました。
そのときは、混泳の失敗の内容にとパロット3匹とプレコのみの同居で、やはり最初のうちは調子よく餌を食べていたのですが、やがて食が落ちて死亡しました。
何れの個体も体盤45cm程度まで成長していました。
この段階でようやく考えに至ったのは水質の問題です。
きらり庵では井戸水を使用していますので、冬季の1-2月は原水がpH5.5に低下し、ピーク時には5.0まで下がります。したがって、飼育水は、原水のマイナス0.5程度まで下がりますのでpH5からヘタすると4.5まで下がるんです。そして硬度はテストキットで測定できないくらい低いですし、かといってこの水槽は集中ろ過ですので全水槽を賄えるほどのサンゴを入れたらサンゴ量もそうですが、紅龍達の色に影響か出るのでサンゴを入れる気はありません。
結果的には、きらり庵ではエイの飼育には水質には厳しいようで、エイの飼育は諦めました。

●今年(2005年)の2月に過背金龍のペアをつくり、その絡みでミーちゃんとパフィーの紅龍ペア1を2000*1500*1000のメイン水槽へ移動して、新たに1800*900*600にメイン水槽でペアっぽい行動をしていたアカちゃんとビビをペアリングさせたのですが、1.5ヶ月程度でビビが死んでしまいました。
とにかくアカがビビを追い倒し、ビビは餌も殆ど食べられない状態で、色も真っ白に抜けていき、水槽の隅から少しでも動くとアカが追う状況が続きましたが、私は、そのうち状態が変るのを何度か見ていますので、時間待ちかと思っていましたが、ある日、ビビの鰓の動きが荒くなってきているので、本来なら気が付いたときにメインタンクへ放り込めば良かったのですが、その日は週末だったものの、天気が悪く、天候でテンションが左右される私は、移動が面倒で、次の週末にでも移動させようと思っていたところ、発見の数日後に死亡してしまいました。
これは、言うまでもなく私の判断ミスであり怠慢が招いた結果です。

これらの諸々の出来事が重なり、かなり凹んでいたところに更に重大な問題が浮上してきたのです。
それは電気代の問題です。
冬季の電気代が水槽部屋だけで、およそ10万円になってしまいました。

当然、電気代のアップの内訳はヒーター代です。
もちろん、この時期はストーブを2基併用しています。
かと言って、ストーブはフルパワーで使用するわけでは有りません。そんな使用方法ですと、夜中にも灯油を注ぎに来ないといけなくなりますので。ストーブは火が消えるかどうかの火力調整にて最低でも24時間は燃焼している程度の火力に調整して1日1回の給油で済むようなバランスにしていました。
この灯油代も、昨シーズンの石油の高騰でダメージでは合ったのですが、問題は稚魚用水槽でした。
例年の電気代でも月に10万行くことはなかったのですが、幸いにも昨年(2004年)は稚魚が採れましたので、稚魚用水槽は1200*600*450をミラ用とシッポナ用と2本使用していました。
冬季、例年は24℃くらいまで水温が下がりますので、稚魚には厳しいということで水温を28℃にキープするため100V仕様の800Wのヒーターを追加したのですが、これが点灯しっぱなしで、大幅な電気代のアップになってしまいました。
本来ならば、稚魚用水槽を単独で廻していれば良いのですが、この水槽も集中ろ過に繋げている為、28℃よりも低温の濾過槽の水槽が次々と流れてくるためヒーターは付きっぱなしになるのです。
定期的に水換えする方法で凌げば良かったかもしれませんが、新水垂れ流しに慣れてしまったものとしては旅の間の水質悪化などを考えると、不安もあり、なかなか実行できず、そのまま濾過槽の水を入れつづけたのです。
メダカを一度に500匹程度入れることも有りますし、そのまま旅に出るのでメダカの死亡による水質悪化に対応するには施設全体を廻っている水量で水質悪化を緩和するのが一番良いと考えたからです。

さて。電気代の高騰により、当然、エージェントから「どーなっているんだっ!」と説明を求められます。
今日日、これだけ不景気で、当エージェントにしても敷地内のスペースを使用するのは多めに見てもらえても、一個人の趣味に10万円も毎月、エージェントの運営資金から負担することなど、出来るはずもないですよね?
そして「今後どうするんだ!」と回答を求められるのも当然のことです。
水槽設備の電気使用状況など、エージェントは全く興味ないですし、また、この施設は来客があったときに、その人たちが驚くくらいのメリットしかないわけですから、この経費を延々払わされる側になれば堪りませんよね?

結果的に、私の出した結論は『魚を減らすこと』でした。
上の度重なる自分のミスの連続で飼育熱が下がってしまっていることもありましたが、今年の冬も、現状の水槽ラインを維持していく以上、相応の電気代が掛かることは私も覚悟していましたので、このラインを縮小することにしたのです。
つまり。電気代の掛かる冬季のみ、ろ過槽〜1800*900*900〜1800*900*600のラインのみ稼動させるという方法です。
このラインはきらり庵の水槽設備の架台の下に入れてある水槽で、周りをコンパネに覆われていることから熱が逃げにくいことから、循環ラインを減らすことでヒーターの稼働率は下げられるのです。
上のメインタンクとかは魚が居なければ水温については気にしなくてもよいですし、水草水槽の小魚たちはストーブの熱が上に堪りますので水温20℃程度にはキーブできることから、なんとか越冬できそうなので、冬季のみラインを縮小し、春先から各水槽へ魚を分散する計画を組むつもりでいます。

しかし、所有している魚たちがいずれも大型化していて、70cm前後の子も2匹居ますし65cm前後の子も居ることから、全ての持ち魚を冬季バージョンの縮小循環ラインに入れるのはスペース的に無理だということで、龍魚を半分に減らしたわけです。

運良く、Kブリッジさんが纏めて引き取ってくださり、見に行こうと思えば行ける距離であることから、5月の後半の日曜日に彼らは里子として旅立ちました。

Kブリッジさんの画像をサイトに載せるために撮影に行きましたが、もちろん、里子に行った魚たちが元気か見に行く意味もあったわけです。

この里子決定の作業で、最も辛かったのは、どの子を出してどの子を手元に残すかでした・・・・・。
何れの子も思い出深いですし、自分なりに気に入っているわけですから。
それと、エージェントに電気代を補填しないといけませんでしたので、これらの里子を『売った』ことが私なりに厳しい現実を突きつけられた気がしました。
タダで差し上げれば良かったのですが、それじゃあ万年金欠の私が電気代をエージェントに補填する方法はありませんし、Kブリッジさんにしてもタダであげた魚に死亡や、諸々のトラブル、および、その後、人に出すにも私に対する遠慮も出るでしょうし・・・・・。
なんと言っても、「この子は●●円の値打ち、この子は●●円・・・」と値付けしている自分が、本当に嫌でした。
本来、自分のところにいる場合、魚の状態やグレードは値段と直結しないのですが、いざ売ることになれば、過去の経緯上、タダで計算できる子も居ましたので、その子達は良いとして、客観的な目で見て、「花まるなら●●円だろう」と言う風に値段を決めていかなくてはなりませんでした。

この作業の最中はずっと、自分が情けなく魚の親(飼育者)として、不甲斐ないものを感じました。
いっそのこと、全部、魚も設備も綺麗サッパリ放出してサイトも閉じようかとも思いました・・・・。

ですが。私には、まだ龍魚飼育に対して夢を抱いております。
国内で誰も成功していない紅龍の繁殖を経験したい。前回の繁殖に気を良くして、今度は過背金龍同士で繁殖してみたい。生まれた子(ミラちゃん)がどう育つか行く末を見守りたい。
そして・・・・。いつか、この旅の仕事が落ち着いてお金に余裕があれば細々とでも、このサイトの仲間達が集えるようなショップを開きたい。
と言う夢を捨ててしまえば、私は恐らく腑抜けになってしまうでしょう・・・・。

結果。手元には、まだ家庭内ローンの残っている個体も居まして。
ログ。アカ。ミラ。ミーちゃんとパフィのペア。アロワナさんとゴルゴのペアのみ残して、飼育を続けています。
(シッポナは、以前、掲示板にチラッと書きましたが、6月に逝きました。この子については、またいつか書きたいです。)

今回の一連で私の感じたこと。皆さんに参考にしていただきたいことは・・・。
『分相応な飼育』を心がけることが一番かと思います。
ボーナスや一時的な収入で、設備を大型化することは可能です。私にしてもエージェントで建物を新築する機会に恵まれて、きらり庵が可能になっただけであり、私自身の資産能力でできた設備ではないわけです。
一時的に設備を大型化することが出来ても、長期間、支払いつづける経費や、魚の世話など、自分の生活ベースの中で可能な範囲内で設備化しませんと、せっかく巡りあった魚たちと悲しい別れが待っています。

私にしても、メインタンクのみで全ての魚たちを混泳する方法で飼育していれば、ここまで経費も掛からなかったことでしょう。もちろん、魚を分散していくことでペアリングや繁殖。魚の大型化が可能であった事実も否めませんが。

また、水槽部屋を製作する際には、断熱や保温などにお金を掛けてください。
私の場合、エージェントで部屋を作ってもらう遠慮が有り、壁や天井に断熱材を入れていないがために、これだけ冬季の電気代で苦労しているのです。

正直、魚を減らしたからといって電気代がどれくらい減るか判りません。
また、冬季の電気代について、私個人が負担していくことも考えないといけないと思っています。当然の事ですし。ただ、私の給料は家のローンや子供の養育費や保険代など、使い道はガチガチに決まっているため、給料から電気代を払うくらいなら魚は止めてくれとカミさんに釘を刺されて居ます(涙)

今後、どうなる、きらり庵!(苦笑)

ちなみに、魚が半分減ったので餌代も半分になるかと思っていましたが、ダトニオやエンドリ達は相変わらず現状のまま飼育しつづけていますし、龍魚たちはタンクごとに単独かペア飼育となっていることから混泳でのストレスが逆に緩和されて、食欲が増していて、餌の量は減るどころか、以前よりも減りが早いような気がしています^^;

なにはともあれ!皆さん、こんな不景気ですが、お互い飼育を頑張りましょう!!

======ココマデ
2006,1,29
・…以上、2005,8,15に執筆した原文のまま
きらり庵の崩壊 へつづく