
| 寄せ書き | ||||
| 古代魚捕獲レポート | ||||
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各地で「元々飼い主が飼育していたものが、手におえなくなり放流されたと思われる」魚が見つかりだしたのは、もうずいぶん前の事ですね。 特にその例が多いのは琵琶湖ですが、他の場所でも大小さまざまな魚が今もなお見つかっています。
このようなニュースをはじめて聞いたとき、心底驚いたものでした。
でも、自分の身の回りではその様な話を殆ど聞かなかったので、はじめはそれほど重要な事として捉えていませんでした。
ですが、近年私の身の周りでも本来そこにいなかったはずの魚たちが続々と捕獲されるようになり、だんだん重大な問題として実感するようになっていきました。
そして私自身も、今年になって3匹の元観賞魚を捕獲することとなりました。 その後、調べていくうちに様々な事実が明らかになってきました。
今回、この場を借りて話させていただくのは、近畿地方を流れるM川とI川周辺で実際に起こっている、観賞魚の密放流による帰化の現状です。
最初にこの周辺でこのような魚たちが見られはじめたのは、1995年の事でした。 1995年と言えば、私たちの地方を忘れもしない阪神大震災が襲った年でもあります。 国道43号線が薙ぎ倒されたり、ビルや家が倒壊し、数多くの犠牲者が出ました。 私自身、余震が繰り返し起こる中、何時どんな変化が起こるかわからない状況の中で、不安を感じながら生活していました。
特に、ここのページでもよく紹介される神戸市立須磨海浜水族園は、震源地が近かったために甚大な被害を受け、飼育設備が崩壊、飼育生物の9割が死亡し、一時は再開は絶望的とまで言われました。 各方面ででその有様が報道され、まるで自分の事のように思いながら、今現在どんな状況になっているのかが気になり必死で新聞の記事を読んでいた事を思い出します。(ちなみに、水族園はその後急速な復旧を遂げ、その年の内にアジアアロワナの2度目の繁殖にも成功しました)
この時、水族園の飼育設備が崩壊したのと同様に、一般家庭で魚を飼育していた人の中にも水槽が薙ぎ倒されたり割れたりしたところがかなり多かったようです。
実際、私の家の近所にも30cmほどの小型水槽から180〜200cmはあるような大型水槽まで、派手に割れた状態のものがたくさん積んでありました。
当時は45cm水槽しか持っていなかった私にとって、それらの水槽はもの凄く巨大に見えました。同時に、「これだけデッカイ水槽があれば、ガーとかアロワナを飼うこともできるのにな〜。割れてなかったらな〜〜。勿体無いな〜〜〜。」と思いながら、指をくわえてそれらを見ていたものです(遠い目・笑)。
ところで、何故震災と放流が繋がるのか、疑問に思われる方もおられることでしょう。 実は、この場合に行われた観賞魚の放流は、今現在言われている「飼いきれなくなって」「持て余して」と言うのとは少し性質が違うようです。
震災と言う予期せぬ出来事によって、飼育設備が壊れてしまった。もしくは、飼育設備こそ壊れていないものの停電の影響で作動・維持させることができない。
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魚は目に見えて弱っていく。もはや、死ぬのは時間の問題だろう、と考える。
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どうせ死んでしまうのなら、最後くらいは狭い水槽内ではなく、広い川で死なせてやりたい、という考えに至る。
↓
このような、いわば「少し間違った愛情」から、川に放流してしまう。
と言う図式があったようです。
考えてみれば、このころは、当時今よりもかなり価格が高かったであろう大型水槽でゆとりを持って大型魚を飼育している人が多くいました。 観賞魚(=大型魚)の飼育に対する考え方は今とほぼ同じくらいか、それ以上だったかもしれません。 後述しますが、「確信犯的に飼い切れない魚を購入する」人や「あまりにも狭すぎる水槽で大型魚を飼育する」人が多くなってきている現在の状況からみても、その点は明らかだと思います。
結局、飼い主はそれがよい事と心から信じて放流と言う行動をとったようなのです。 ところが・・・・恐らくほとんどの飼い主が予期しなかったであろう事が起こりました。元気を取り戻し、生き延びる魚たちが現れたのです。
実は、このM川・I川周辺には、数多くの工場・浄水場があります。そこから出る排水のお陰で、冬でも25℃近い水温が保たれているポイントがいくつかあるのです。 さらに、全般的に水深が深く、年間を通じて全般的に水温の変化が少ないことも、魚たちには幸いしました。(もしかすると、なかにはそこを計算に入れて放流した人もいるのかもしれませんね) 魚たちは、突然与えられた運命を受け入れ、決して適した環境ではないこの川で生きていくことを人によって選択させられたのです。
一般的に、日本と気候のよく似た北米などに棲息している魚以外は、生き残るのは困難であろうと言われます。 しかし、意外な事に、熱帯地方にすむ魚は低温に対する耐性がかなりあるようなのです。魚たちは、ただひたすら必死に生きていきました。
やがて春が来て釣り人や散歩客が増えだした頃、多くの人によって、見慣れぬ魚たちが目撃されるようになります。
まずはじめに見つかった魚は、細長いこげ茶色の胴体をしていて、小さな背びれが後ろに付いていました。 その魚は、有名な「アリゲーターガ―」でした。まるで丸太のように太い100cmクラスの個体が、3匹悠々と泳いでいたそうです。 この頃、私は訳あってあまり川辺に行けなかったので、実際に見る事はできなかったのですが、後で聞いたところ、当時釣り場に通っていた常連さんは10人が10人この魚を目撃していました。 何でも、中州のあるポイントに毎日いて、3〜4匹の群れでイナなどの小魚を襲っているところが見られたそうです。 でも、ほとんどの人はライギョの大きいのぐらいにしか思わなかったそうです。
その後も、見慣れぬ魚たちは続々と見つかりました。 次に見つかったのは、ピラニアでした。フナ釣りをしていて釣れたのだそうです。 近所の他の川では、ハリを外そうとして噛まれると言う事件も起こりました。
その他、排水のあるポイントで、オスカーも釣り上げられました。 さらに、レッドテールキャットなどのナマズ類、そしてアロワナまでもが見つかりました。
現在でも、当時に比べるとその数は減ったそうですが、年間数匹〜10数匹単位で、元々は観賞魚であった魚たちが捕獲されています。
1995〜2002年までに見つかった元観賞魚と思われる魚の種類は、次の通りです。(数多い目撃証言の中で、信頼できると思われるものを記載しました。捕獲日時・発見者・魚のデータ・捕獲された匹数など判明次第追って報告します。)
◎ナマズ
レッドテール・キャット
◎シクリッド
オスカー
◎カラシン
サーぺ (備考:複数回の目撃/捕獲例アリ、私も見た事があります)
ネオンテトラ (備考:カダヤシ採りをしていた人の網にかかったものです) ピラニア・ナッテリー (備考:毎年数匹捕獲されます、サイズのかなり大きいもの(30cm級)も見つかっています) ◎ガーパイク ロングノーズ・ガー
ショートノーズ・ガー (備考:私も2002年8月12日PM7:10ごろに60cmのものを釣穫しました)
スポッテッド・ガー
アリゲーター・ガー (備考:恐らく最も目撃報告の多い大型外来種。30cm弱〜100cm超まで目撃・捕獲例も様々。私も7月10日のPM3:00ごろに86cmのものを釣穫しました) (刺し網を仕掛けて捕獲しようと試みた人がいましたが、失敗した模様です) (シーバス釣りに来ていた人が、100cm超級のものを釣り上げました。釣り上げる際に、魚は殺された模様) (去年の暮れ、冬の寒い中、温排水の出るポイントで80cm級が釣り上げられました(魚はリリースされました) (この他にも目撃・捕獲報告は多くあります。この魚は条件さえ整っていれば繁殖する可能性もあるので、恐ろしい事です)
◎アロワナ
シルバー・アロワナ (備考:アロワナのなかでは最も捕獲例が多いです。「タチウオと思っていたらアロワナだった」という人も。私も2002年8月16日のPM5:30ごろ、60cmのものを釣穫しました)
ブラック・アロワナ
アジア・アロワナ(龍魚) (備考:放流されたのは密輸個体との噂があります。フライ釣り師によって釣獲された後、国内繁殖個体と称して証明書が発行され、魚はかなりの高額でショップに下取りされたそうです)
種類だけでみると少なめですが、年間を通して各種類複数匹の捕獲があります。
95年当時に放流された魚の多くは、それまで大切に飼われていた魚ばかりだったと思われます。 ところが、最近見つかっている魚は、どうも違うようなのです。
ヒレに段がついていたり、湾曲していたり、鰓がめくれていたり、ヒレの大きさが違ったり、体がゆがんでいたりと、不適切な環境下でキープされていた事を物語る魚が多くいます。
その様な魚たちを見るたびに、私はなんともやりきれない気持ちになります。同時に、どんな飼い主に当たったのだろうかとも思うのです。
最近、確信犯的に飼い切れないと解っていながら生体を購入する人が増えているようです。 実際、ショップの人からも、「客の中にM川にアロワナとガーを放したと言っている人がいる」と聞いています。
そこでは、「アロワナやガー(アリガー)を飼育するには、最低でも200cm位の水槽が要る。魚が100cm超えるから」と言い切っていて、それ以下の水槽しかないと言う人には売らないようにしています。にも関わらず、「買ったものの飼い切れなくなったから放した」と言って来る人がいるそうなのです。 店員さんも、「ちゃんと言いに来てくれたら引き取るのに、何で言ってくれないのだろう」と悲しげでした。
命あるものを飼うに当たって最低限必要なのは、自分が命を預かっているという自覚と、最後まで面倒を見切る覚悟ですよね。 しかし、それすらできない人が増えています。そして、その様な人に限って、扱いきれないような種類に手を付け、ゲリラ放流に至る場合が多いようです。
全く、呆れてしまいます。だって、これでは「子育てに疲れた」と言って、子供を捨てたり殺したりする親となんら変わりないではありませんか。
ところで話は変わりますが、川に放たれた魚たちは、それが良い事か悪い事かは別として、末永く生きていく事ができるものでしょうか?
・・・・恐らく、それはかなり困難な事と思います。それには、次のような問題をクリアしていかなければならないからです。
まず、この辺りの川は、水質がかなり劣悪です。以前は、全国の汚い川ワースト10にも入っていたほどです。 夏になると、ヘドロやアオコが大発生し、色の変わった水から悪臭がたちこめます。 そしてさらに、工場や養豚場が不法に廃棄物を垂れ流ししているようです。川が明らかに廃棄物で泡立ち、茶色く濁っている日があるほどです。 また、この辺りで採れたコイに含まれていたダイオキシンの量が、通常量の数千倍だったという噂も聞いております。 このような環境では、ストレスなども相まって短命に終わる可能性がかなり高いと言えるでしょう。
次に、前述の問題ををクリアしたと仮定します。空気呼吸のできるガーや、かなりの酸性の水でも生きていられる南米産アロワナなどは、その様な状況の中でさえも生きていく事ができるかもしれません。
しかし、ここでもうひとつの問題が出てきます。
かつて水槽の中で飼い主に餌を与えられ、労せずして餌を手に入れていた魚たちが、自然の川でうまく餌を採る事ができるでしょうか? 狭い所ならいざ知らず、この一連の事件のあった場所は、川幅5〜20m、水深50〜150cmほどの所なのです。
この広いところで、魚たちは餌を自力で得なければなりません。特に、肉食魚は生きているものを必死で追いかけなければならないため、より困難な条件が課せられるわけです。魚たちが環境に馴染んで十分に餌を取れるようになるまでに、それなりの時間がかかることでしょう。 その間魚たちは、ずっとひもじい思いをしながら、決して適してなどいない環境の中、必死で生きていかねばならない訳です。 無責任な飼い主によって与えられた運命を、否応無しに受け入れながら。 もし私がその立場に置き換えられたとしたら、絶対に生きてはいけないと思います。
しかし、実はこの2つのどちらよりも、放たれた魚たちを脅かす原因があるのです。
それは、「ギャング釣り」による被害です。
「ギャング釣り」というのは、大きな錨型のハリを餌を付けずに使い、魚のいる所に向かって投げ、魚の意思に関係なく強引に引っ掛けるやり方の事を指します。
TVや映画に出てくるギャングのように強引できたないやり方の為、その名がついたと言われています。
ハリが掛かった魚の身体からは、血がだらだらと噴き出し、掛かり所が悪かった魚はすぐに死んでしまいます。
目がくりぬかれたり潰れた場合は特に酷く、魚は死ぬまでの間、くるくる回るなど異常な泳ぎ方をし、暴れながら死んでいきます。
近年、このギャング釣り人が増加する傾向にあり、釣り場には明らかに引っ掛けられたとわかる魚の亡骸が転がっている事が多くあります。
そのような魚の亡骸をみるたびに、胸を締め付けられるような思いに駆られます。
水面付近にいるアロワナや、空気呼吸を行うガーなどの魚はとりわけ人目につきやすく、人や釣り針などの仕掛けをあまり怖がらないため、ギャング釣りの餌食となってしまう事が多いのです。 アロワナの大きく固い鱗も、ガーのエナメル質の硬隣も、硬いボラの鱗を貫くために作られた錨バリの前には敵いません。
腹や鰓を狙い撃ちされ、引っ掛けられた魚は、苦しみのた打ち回った挙句に引き上げられます。 引き上げられた魚は、リリースされるか殺されます。 しかし、たとえリリースされたとしても前述したとおり生き延びる事は殆どできないでしょう。
最近では、外来魚駆除の名目で、放された観賞魚を狙い撃ちするギャング釣り師も現れ始めました。 河川の生態系に異常を与える事ばかりが懸念されがちです(実際、それは全く間違っていません)が、放たれた魚たちもこのような状況の中で生きていかねばならないのです。
この様な状況から、魚達を保護するべく、私は独自に活動を始めました。 活動と言ってもそんな大げさなものではなく、ただ魚を釣り上げて引き取り手を捜すだけのことですが、不幸な魚達に第二の魚生をまっとうに歩んでもらいたいという思いで、日々川を駆け回っています。
全く成果のあがらない日が殆どで、そのため何度も諦めようとした事がありました。 が、WEB上でお会いした皆様の応援と励ましのお陰で、今でも行動を続ける事ができています。
そして、実際にわずかながら成果を上げる事ができました。なるべく手短にその結果を報告させていただきます。
@2002年7月10日に捕獲した、86cmのアリゲーターガーのその後
私が捕獲した最初の元観賞魚は、86cmのアリゲーターガーでした。
なんとか釣り上げ、家に持ち帰り皆様に報告した所、たいへんな反響を頂きました。(皆様、どうも有り難うございました) しかし、ひとつ困った事がありました。それは、最初この魚の引き取り先が全く見つからなかったのです。
近所の水族館に問い合わせたのですが、残念ながら飼育槽が一杯で引き取る事はできないとのことでした。 最初、水族館に引き取ってもらおうとしていただけに、完璧にあてが外れました。 我が家にはこのサイズの魚をキープしておけるだけの設備が無く、とりあえずビニールプールに水を入れエアレーションしておいたのですが、狭いプールの中にたたずむガーを目の前にして、なんとも言えないどんよりとした気持ちになっていきました。 我が家で飼育し続けるするのは不可能ですが、逃がす訳にもいきません。
やっぱり、最後の選択しかないのか・・・・と思っていたまさにその時でした。 天邪鬼さんと紅小僧さんからメールが入り、アリガーを責任を持って飼育していくので引き取りたいとの事。 私は1も2もなくお願いしました。少々無理を言って早く引き取りに来ていただき、ガーは引き取られていきました。
最初の1月は全く餌を受け付けず、白点病に罹るなどのアクシデントもありましたが、現在はしっかり餌も食べて元気にしているそうです。 今は1800×900×600mmの水槽で飼われていますが、近いうちに2000×2000×1000mmの水槽に移し、屋外で飼育されるそうです。
ガーにとっては自然の川で泳いでいた方が幸せだったのかもしれませんし、捕まった事は不幸だったかもしれません。
でも、日本の川にいてはいけない魚ですし、保護していく必要があると思います。 それに、これほどまでにガーのことを考えて、大型水槽を用意して面倒を見ていただいているので、ガーも幸せに違いないと思っています。飼育を買って出ていただいた事を、何より感謝しています。
A2002年8月12日に捕獲した、60cmのショートノーズガーのその後
アリガーを引き取りに出した7月12日、所用があって出かけていた私は同じ川で3匹のガーと1匹のアロワナを目撃しました。 一息ついたと思っていただけに、たいへんショッキングで、がっかりきたものでした。 それから丁度1ヶ月経った8月12日の夕方、知り合いの塾の先生と釣りをしていた際、60cmのショートノーズガーを目撃、捕獲に成功しました。 アリガー捕獲の後知り合った方で、「次に釣り上げられたら引き取りますよ」と言って頂いていたので、すぐに引き取っていただきました。 釣り上げてすぐに水槽に入れただけあって、状態も良く、すぐに落ち着きました。
これほどまでに素早く解決できた事を、たいへん嬉しく思いました。 魚は現在90cm水槽に入れられていますが、環境に馴染んでとても大人しくしています。 180cm水槽の導入が決定し、現在到着待ちの状態ですので、これからどんどん状態はよくなっていくものと思われます。
B2002年8月16日に捕獲した、60cmのシルバーアロワナのその後・・・・・
ガー捕獲の2日後の14日、私は山陰BBQオフに参加させていただいていたので、鳥取にいました。 そこでも、M川とI川の現状を聞いていただきました。
15日の朝方にお開きとなり、その後帰路に着いたのですが、そのわずか1日後の16日夕方、泳いでいるアロワナを橋の上から目撃。写真撮影と捕獲にも成功しました。
とにかく生かして持ち帰り、とりあえず空いていた90cm水槽に収容しました。 ハリの掛かりが浅かったために、状態は最高でした。
水槽内をゆっくり泳ぐアロワナを見つつ、これからの事をどうするか考えながら、その日は眠りにつきました。
朝私が起きたとき、水槽を見るとアロワナは相変わらず緩やかに泳いでいました。 ところが、しばらくすると、見ている前で突然激しく痙攣をはじめ身体を横たえてしまいました。
あまりにも突然の出来事に驚きながらも、まだ息があるのを確認した私は、なんとかアロワナに頑張ってもらいたいと言う一心で蘇生させようと試みました。身体を通常の状態になるように保ち、呼吸の助けになればとエアレーションの量を増やしてみたりしました。
その甲斐あって、一時は持ち直し、再びゆるゆると泳ぎ始めました。 しかし、それから間もなくまた身体を横たえてしまいました。今度もなんとか立ち直って欲しいと思いながら必死で蘇生させようと試みました。
が、今度は明らかに先程よりも弱っており、もはや手の施しようがありませんでした。 そしてその後、静かにそっと息を引き取りました・・・・・。
死に至った原因は、釣り上げられて狭い水槽内に入れられた事によるストレスであると思われます。 その後、庭に深く穴を掘り、アロワナの亡骸を埋葬しました。
命というものはなんて脆いのだろう・・・・。そう思うと、涙が出ました。 自分がしたことは本当に正しかったのかと言う疑問と共に、魚に対して何もしてやれなかった自分の無力さを感じずにはいられませんでした。
危険に怯えながらも自由で広大な自然で生きるのと、安全でも狭く不自由な水槽内で生きるのの、どちらが幸せか。
その答えは、安易には出せそうにありません。
ただ、この子は前者を選んだのでしょうね・・・・・。
アロワナにどれだけの知能があるかは、人間には推し量る事はできません。 ただ、もしかするとこのアロワナは、自分が再び囚われの身になってしまった事に気付き、絶望のあまりストレス死してしまったのではないか・・・・・・
と、私は思っています。
この子の魂が、無事故郷に還ることを、願わずにはいられませんでした。
観賞魚が放流されるようになってから、かなりの年月が経ちました。 中には、それが一番よい事だと心から信じて行った人もいたようです。 しかし、それが例え良かれと思って行った行為でも、それが元で生態系を乱してしまう可能性もあります。ブラックバスやブルーギルの前例もあります。 もし、仮に河川などに定着し、絶滅危惧種や天然記念物に対する重度な食害などが見られたら、魚とアクアリストそのものが悪のように伝わり、行政が観賞魚の輸入を禁止するなどの措置をとる可能性もあります。 アリゲーターガーやウェルズなど、超大型でなおかつ日本に定着する可能性のあるものは、特に注意が必要と思います。 これ位の魚になると、人的被害が出る可能性も否定できません。その様な事が起こってからでは遅いですし。
そしてなにより、魚達に過酷な運命を与えてしまう事、これが何よりの罪と思います。
今までに放流された魚の数は、かなり多くにのぼる事と思います。 その多くは、きっと不幸な一生を終えてしまった事でしょう。 しかし、私たちは、不幸な魚たちをこれ以上増やさないようにする事ができると思うのです。 今、その事について、考える時期に来ているのではないでしょうか。
画像については こちら へ飛んでください。 2002,9,1 稲田 |
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| 実際、上の話をショップかどこかで聞いていたとすれば、熱帯魚に興味ない人の勘違いやデマだと、一笑に付していた事でしょう。 でも、オフ会でも会い、webでもいつも情報交換している稲田さんの発言だったし、webで実際の画像を見たときは愕然としました。 ナントカせねば・・・とは言っても、稲田さんは、まだ学生ですし、私は遠く離れた田舎にいます。 実際、稲田さんの住む町の川の問題だけではありません。 この手の話は、西日本の各地で、最近よく聞きます。 某ダムの未確認情報では、3メートル近いアリ・ガーが目撃されています。 アクアリストのモラルの低下・温暖化の問題・・・。生き延びてしまった外来魚が繁殖して引き起こす問題・・・。これはブラックバス問題よりも恐ろしい事になるかもしれません。 数年後の新聞で・・琵琶湖に泳ぎに行っていた幼稚園児、未確認の大型水棲生物に食べられる。 おとぎ話じゃないですよね。 現地では実際にある話なんですから。 単なるモラルの問題だけではなく、これは人間の安楽死の問題同様、厳しい国内の河川事情を生き延びらせるか、自分の手で絞めてやったほうが幸せなのか・・・・。 それ以前に、川に放流する前にショップや知人に飼育して貰う事は出来なかったのか・・・・。 それ以前に、自分が設置できる水槽に限界があることを判っているのなら、何故飼育するのか? 結局は、ここに行き着くものと思います。 「飼育出来る設備を保有出来ないのであれば、飼育してはいけない」のです。 アロワナやスポ・ガーとかは、一般家庭レベルで盆栽飼育(出来ればしない方が良いですが)で終生、自分の友達としてそばに置いてあげることは可能です。 でも、ピラルクーや、アリゲーター・ガー、チョウザメ、レッドテールキャットなど、安価でポピュラーだが水槽サイズに関係無く、グングン成長するサイズの魚は、最後はスーパーマニアの設備を所有する覚悟を持って飼育して頂きたいです。 ピラニアが放流して冬に死んでしまうとしても夏の間に放流すれば、生きてますので、どんな事故を起こすか判りません。 これをお読みになられた皆さんが、お知り合いのアクアリストにゲリラ放流の罪や、放流された魚たちの末路に付いて伝えて頂くことが、私たちに出来る最初のアクションだと思います。 知識のない人に知識の有る人が教えてあげる事は、昔からアクアリストの美徳であり、熱帯魚の技術や知識は、そうして伝わってきているわけですから。 ショップさんは商売なので、このような魚を売るなと強くはいえませんが、私たちが買わなくなれば、商売にならないので、輸入しなくなるのではないかと思います。 そして、お読みになっているショップさんは、購入しようとしているお客さんに相応の設備が必要となることや、将来危険である事や、大変な餌代になることなど、充分レクチャーして販売して頂きたいと思います。 ネットの世界は広いようで狭いので、好い加減な販売姿勢のお店などは、ログの残らないチャットなどでも噂になります。 もし、現在飼育している魚たちが何らかの事情があり、飼育が困難になる場合は、遠慮無く、花まるマーケットをご利用ください。 また、「差し上げます。」で、メイン掲示板と画像掲示板を利用して頂いても結構です。 でも、次の里親が気持ち良く飼育できるような、ヒネたり、奇形にしないような飼育方法を続けてくださいね。 魚を見れば、その人の魚への考え方や、技術、ホントに判っちゃいますよ。 最後に。 学生の身で、色々と制限もある中、一所懸命活動されている稲田さんには頭が下がります。 その純粋さと情熱で、私たち、大人を刺激し続けてください。 長編を有難うございます。 管理人・きらりきら |
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